秋の登山は日没が早い|下山時刻の決め方と、暗くなる前に帰る計画の立て方

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紅葉の季節は登山がいちばん気持ちいい時期ですが、夏と同じ感覚で計画すると、下山の途中で暗くなってしまいます。この記事では、秋の日没がどれくらい早いのかを数字で確認し、日没から逆算して出発時刻と引き返す時刻を決める方法を解説します。

秋はどれくらい日が短いのか

国立天文台の計算によると、2026年の東京の日の入りは次のとおりです。夏至のころは19時ごろまで明るいので、10月中旬には約2時間、11月中旬には約2時間半も早く暗くなります。

日付東京の日の入り
10月1日17:26
10月15日17:06
10月31日16:47
11月15日16:35
11月30日16:28
出典:国立天文台 暦計算室(東京都の値。地域によって数分〜数十分ずれます)

しかも山の中は、この時刻より早く暗くなります。尾根の東側や北側の斜面、木が茂った樹林帯、深い谷沿いの道では、日の入りの1時間ほど前から足もとが見えにくくなることがあります。日の入り時刻は「まだ明るい時刻」ではなく、「完全に行動を終えておく時刻」と考えてください。

計画の基本は「日没1時間前に下山」

秋の日帰り登山では、日没の1時間前までに登山口に戻る計画を目安にします。この1時間は、道を間違えたとき、ペースが落ちたとき、ちょっとしたけがをしたときのための余裕です。

計画は次の順番で立てます。

  1. その日の日没時刻を調べる:山がある地域の日の入りを、国立天文台の「こよみの計算」などで確認します。
  2. 行動時間を出す:地図のコースタイムは休憩を含みません。自分のペースに合わせて増やし、1時間ごとに10分ほどの休憩を足します。
  3. 出発時刻を決める:「日没 − 1時間 − 行動時間」が、遅くともこの時刻までに歩き始めたい時刻です。
  4. 引き返す時刻を決める:山頂に着く予定の時刻に余裕を足して、「この時刻になったら山頂に着いていなくても引き返す」という時刻を出発前に決めておきます。

計算してみる:丹沢・塔ノ岳を大倉から往復する場合

塔ノ岳は、大倉からの往復でコースタイムが約6時間の、体力が必要な山です。8時30分に歩き始めた場合を計算してみます。

条件行動時間(休憩込み)下山予定10月15日(日没17:06)11月15日(日没16:35)
標準ペース約7時間15:30日没まで1時間36分(余裕あり)日没まで1時間5分(ぎりぎり)
ゆっくり(コースタイムの1.2倍)約8時間24分16:54日没まで12分(危険)日没後の下山(計画を変える)

同じ山、同じ出発時刻でも、歩く速さと時期によって結果が大きく変わります。ゆっくり歩く人やグループの場合、11月は出発を1時間以上早めるか、もっと短いコースを選ぶのが安全です。

この計算は、GoGo登山の行動計画ツールで自動でできます。出発時刻・コースタイム・歩くペースを入れると、下山予定と日没までの余裕、遅くとも何時に出発すべきかが表示されます。各山のページの「この山で行動計画を立てる」ボタンからは、コースタイムが入った状態で開けます。

暗くなる前に帰るためのコツ

  • 早く出発する:秋の山は「早出早着」が基本です。前日に登山口近くで泊まるのも有効です。
  • 休憩は短く、こまめに:紅葉の写真や山頂でのランチで、思った以上に時間がたちます。山頂で過ごす時間もあらかじめ計画に入れておきます。
  • 引き返す時刻を守る:「あと少しで山頂」でも、決めた時刻になったら引き返します。山頂はまた来られますが、暗い山道で道に迷うと命にかかわります。
  • 下りに時間を多めに見る:疲れが出る後半は、登りよりも転びやすく、ペースも落ちがちです。
  • バスや電車の最終便を確認する:登山口のバスは、秋になると本数が減ったり最終便が早くなったりすることがあります。

日帰りでも必ず持っていくもの

計画どおりに進まないのが山です。日帰りでも、次のものは必ずザックに入れておきます。

  • ヘッドランプと予備の電池:スマホのライトは片手がふさがり、電池も減ります。両手が使えるヘッドランプを。
  • 防寒着:日が傾くと気温は一気に下がります。薄手のダウンやフリースを1枚。
  • モバイルバッテリー:地図アプリと連絡手段を最後まで使えるように。
  • 登山届:出発前に提出し、家族にも下山予定時刻を伝えておきます。

持ち物の全体は、装備チェックリストで確認できます。

もし暗くなってしまったら

ヘッドランプをつけ、道がはっきりわかる場所では落ち着いてゆっくり下ります。道がわからなくなったときは、むやみに歩き回らず、知っている道まで戻るか、その場で体を冷やさないようにして朝を待つことも考えます。けがをしたり動けなくなったりしたときは、110番または119番に連絡し、地図アプリで確認した現在地を伝えてください。

まとめ

  • 東京の日の入りは10月中旬で17時すぎ、11月中旬で16時半ごろ。山の中はさらに早く暗くなる
  • 日没1時間前に下山する計画を立て、そこから出発時刻を逆算する
  • 引き返す時刻を出発前に決めて、必ず守る
  • 日帰りでもヘッドランプと防寒着は必ず持つ

参考:国立天文台 暦計算室「日の出入り@東京 2026年10月」、同 11月。コースタイムは一般的な目安です。2026年10月時点の情報です。

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